2002年4月23日(Tue) musee at shibuya nest


初めに・・・。
このコンテンツに対する私の出稿がしばらく途切れた事をお詫びしたいと思います。
何かと多忙だった事もあり、ライブから足が遠のいておりました。
今回、久々に「これは!」というユニットに出逢う事が出来ました。
宜しくおつきあい下さいませ。

オフサイドPresents「〜音色兼美 Vol.22〜」
参加アーティスト MAYA/The milky way/皮蛋/JANE-DOE/musee
去る4月23日、何かと通いなれた感のあるshibuya nestに足を運んだ。
museeというユニットが目当てである。
このコラムをご覧頂いている皆様には馴染みが無いと思われるので、
敢えて簡単なプロフィールを書き添えたいと思う。


「musee(ミュゼ)」仏語で博物館の意味 2000年夏に結成。
Vo.永井麻衣子 Key.狩野敦宏 二人はインターネットを通じて知り合い、志を同じくする。
ライブ時にはドラム・ギター・ベースの3人がエキストラで参加。
今年、AXIAアーティスト・オーディション'02に応募し、最終選考21組に残る。
その中でAXIA賞を受賞、5月にはコンピレーションアルバムが発売予定。


Vo.に女性を立てて、バックを男性で固めた体制っていうのは 昨今の流行なのであろうか?
今夜の対バンにも 同様なユニットが多くあった。
museeの魅力は何と云っても「楽曲」の良さだと思われる。
持ち歌が非常にカラフルで好感が持てる。
ポップな楽曲を中心に、バラードやパンキッシュな方面まで何でもござれ。。。
その全てが逸曲揃いなのである。
中でも私のイチオシは「プライベートワールド」
ミディアムなテンポにかなりキャッチ−なサビ。
イメージとしては…初期のマイラバが歌っている様な感じであろうか?
この曲を、Vo.のマイコがポップに、でもパワフルに歌い上げる。
一度聴いたらすぐに口ずさめる、わかり易いメロディーと歌詞。
これは聴いていてかなりキモチが良い(笑)

今回、私の不注意でセットリストを掲示出来ないのだが、今日演奏した6曲は
全てにおいて満足できる楽曲であった。
museeのライブを観るのは、実は今日が二度目。
前回(2月)はたまたま対バンでの出演で遭遇し、早速ハマった次第である。
マイコのヴォーカルに関していえば、かなりのレベルアップが見てとれる。
ロリ甘な歌い方が魅力なのだが、前回のライブでは荒さも見受けられた。
特にパンキッシュな楽曲の時などは、音程の甘さが目立った。
今回に関しては、かなり耳なじみ良く歌えていたと思う。

このユニットが持つもうヒトツの美点がキーボード。
KORGCX-3を巧みに操る狩野の存在が大きいと言える。
もちろんシーケンサー等の機器を使っているのだが、それだけに頼らず柔らかい
シンセのタッチを奏でてくれている。時にポップに、時にメロウに
けっして脇役ではないキーボのサウンドがそこにはある。

私の持論として、「ガールポップ」とはアイドルポップスを卒業したユーザーが、
次に食指を示すジャンルのヒトツだと考えている。
無論これが全てではないが、一定のご理解は頂けるのではないかと?

今のヒットチャートはアイドルポップスが花盛り。
それはそれで、私としても嬉しい現象である。
ただ、敢えて誤解を恐れず書き記すならば、「そんな楽曲でいいのか?」
と言いたくなる瞬間が多々ある。
正攻法な楽曲で勝負せず、安直なダンスミュージックに走る。
「振り」というヴィジュアルがあるからこそ、まぁ何とか聴いていられるが
ひとり自宅のオーディオでは、絶対に耳にしたくない世界。

もし、そんな楽曲に食傷気味な方がいたら!
museeは、最もなじみ易い「ガールポップ」じゃないのかな? と思う。
ポップな楽曲、甘いヴォーカル、そしてマイコのヴィジュアルも含め(笑)


最後に
こんな私の駄文を読んで、多少なりとも興味を持たれたら http://musicwatch.impress.co.jp/contact/artistinfo/doc220/ をご覧頂きたい。
ここでは「いまさらクーデター」というパンキッシュな楽曲をダウンロードする事が
出来るそうである。

ヒットソングに対するアンチテーゼという訳でも無いのだが、
筆者は、こういう小さなハコで演奏するアーティストが好きである。
いや・・・最近好きになったという方が適切であろうか?
それは、演奏の一挙手一投足が目前で見て取れ、ヴォーカルの息づかいが、
ギターの歪む音が、ストレート感じられる。たまにはMCでツッ込みを入れてみたりも…
もし良かったら、ライブ会場でお逢いしましょう。
オーディエンスの中で、一人大きく揺れてるのが私ですから(自爆)

ご拝読ありがとうございました。
2002.4.23 文責 tempest@