2000年12月31日(Sun) chee's at 大阪ミューズホール


LIVEれぽ!「DIVIDE」


今まであまりLIVE会場に足を運んだ事が無い筆者が、昨年は実に多くの現場へ出向いた。
大半はchee's絡みであり、その数実に8回。もっとも全数には程遠いので、常連の諸氏には叱られそうだが・・・。

その締めくくりとなるLIVEが大晦日に開催された。
会場は、大阪・心斎橋。繁華街の一角にあるライブスタジオである。
ハコのキャパは300名程であろうか? 実入場者数はその半分くらいであった。
今回は年越しイベントの一角に組み込まれるカタチでのイベントとなった。
故にchee's目当てでない輩もいたワケで、純粋なオーディエンスは7〜80名であろうか?
大半は見慣れた関東勢で、幸か不幸かこのようなサイトを持っている為、皆が筆者のハンドルネームを知っている。嬉しさ半分、恥ずかしさ半分。


イベント自体は18:30よりスタート。
最後のユニットに至っては、日を跨いだなんと早朝5:00の出演である。
ホール関係者には心より敬意を表したい。

chee'sの出演順は7〜8番目であったと記憶している。
この頃になると、観客の消費したアルコールは1杯や2杯ではなく、総じて上機嫌だ。
筆者も恥ずかしながら相当なアルコールを摂取しており、テンションは高かったと思う。
ホール内での飲食・喫煙が可能なのは嬉しい限りである。

21:30頃、chee'sのメンバーがステージイン。
対バンありの為、まずは楽器のセッティングからである。
真剣な眼差しで、個々の楽器のサウンドチェック!!
やけに凛々しく見えてしまう。
演奏自体は約30分と寂しい内容であった、これは仕方の無い事である。



何のアナウンスもなく演奏スタート。
オープニングナンバーは「ガラガラゲッチュ」
1番盛り上がる曲をトップに持ってきて、後が続くのか・・・?
なんて老婆心がよぎったりもしたが、chee'sファンは総立ち&総ジャンプ!!
この楽曲の良さに改めて感心した。

2〜4曲目はカバー曲であった。
全部で7曲分しか持ち時間が無いのだから、あと1曲はオリジナルに割いて欲しい。
これは、会場にいた多くのファンの声であった。

5曲目は利佳作の新曲「bathroom」
非常に爽やかなJ-POP調の逸曲である。歌詞はやや胸キュン系だろうか?
多くのchee'sファンを満足させる様な楽曲だと思った。

6曲目に2月発売の新曲「トモダチ」
発売前から各方面で物議を醸しているこの曲、後に触れたい。

ラストナンバーは「blue wing」
最早説明の必要は無いであろう。いつまでも歌い続けて欲しい楽曲である。

今回のサポートEgは高橋氏であった。
残念ながら彼に関する情報は無いのだが、スタジオミュージシャンであると拝察する。
LIVEで彼女たちとコラボレートするのは、今回がおそらく初めてであろう。


率直な感想として、演奏の出来は良いと感じた。
初めてサポートメンバーの腕に頼らずに、彼女達の音で演奏を成立させていた様に思えた。
細かいフレーズでモタついたり音を外したり、小さなミスはゼロでは無い。
しかし、そのミスすら演奏の香りづけの様にさえ思わせる。そんな演奏だったと思う。
ひとつ残念なのは、ボーカルが聴き取りにくかった事である。
これは主にPAの問題だと思われ、彼女達の非では無い。



今回「bathroom」「トモダチ」という新曲を用意してきたが、特に「トモダチ」は サンプルが各所に出回っており、事前に耳にしているオーディエンスが多かった。
ファンの間で拒絶反応の強かったこの曲、LIVEで耳にすると違った印象を受けた。
今までのシングル2曲は聴き手を選ばなかった感があるが、明らかにパンク調のこの「トモダチ」、筆者を含め多くのファンが素直には受け入れられずにいたと思う。
実際、生で耳にするとこの曲は悪くないと思った。
正直、今のトコロ「ガラガラゲッチュ」を凌ぐトコロまでは惚れ込めていないが、少なくとも悪くない!!筆者はそう思う。


ひねくれモノの筆者が全肯定のコラムなど書けるハズも無く、ここからはオブジェクションを書き添えたいと思う。
私を含め、現時点でLIVEに参加している殆どの観客はchee'sのファンである以前に、チェキッ娘のファンであった世に言う「チェキ男」である。
現時点で3rdシングルが「bathroom」であったなら、スンナリ入り込めると思う。
しかし現実にはパンク調の「トモダチ」である。
彼女達の音楽がこれからパンクに向いて行くなら、それはそれで良しとしたい。
3人で考えた上での進む道なのであれば。
しかし、カップリングの「チェリーパイ」といい「bathroom」といい、キッチリ保険をかけているのである。これは如何なものだろう?

うがった見方をすれば、
表向きには「ウチはパンクバンド、チェキッ娘なんて無関係」
裏を返せば「チェキ男は安全パイだから、とりあえず逃がすな」的に見えてしまう。
筆者の思い込み?考えすぎなのであろうか?

LIVEコラムからだいぶ寄り道したが、思いつくままに心情を列挙してみた。
筆者は明らかなチェキ男であり、客観的に彼女達の事が見えなくなっているのは事実だと思う。
しかし、ファンだからこそ見える視点もあるワケで、微細でも今後の活動の参考になって貰えれば最高に嬉しい。
本人及び関係者にこの文章を拝読賜れるかは不明だが、決して否定的な立場でモノを言っていない筆者の心情をご理解頂きたく重ねて書き記したい。
末筆乍ら、ミレニアム最後の夜を最高の場にしてくれた彼女達と関係者に心よりお礼を申しあげたい。
「ありがとうございました」

2001.1.5  文責 tempest@